近年、児童相談所への児童虐待の相談対応件数が全国的に増加する中、死亡に至る重篤な事案も後を絶たないなど、深刻な状況となっています。
学齢期の子どもが関係した重篤な事案では、学校と児童相談所等の関係機関との連携の不十分さや通告の遅れが指摘されており、学校と関係機関が連携を一層強化し、適切に対応していくことが求められております。
このような状況を踏まえ、大阪府教育委員会では、昨年10月、福祉部とも連携し、「子どもたちの輝く未来のために?児童虐待防止のてびき?」を全面的に改訂いたしました。
このてびきでは、学校における児童虐待対応について、「早期発見」「通告」「継続的支援」の流れをわかりやすく解説しています。学校ですぐに活用できるよう、児童虐待チェックシートも掲載していますので、ぜひ参考にご覧ください。
さらに、大阪府においては、昨年12月、府が市町村や府民、保護者等とともに子どもを虐待から守ることに関する施策を総合的、かつ計画的に推進し、子どもが健やかに成長することができる社会の実現に寄与することを目的とし、「大阪府子どもを虐待から守る条例」が成立し、2月1日から施行されました。
今後とも、児童虐待防止に向け、てびきに基づき迅速かつ的確な対応を図るよう努めてまいります。
京都府教育委員会では、「不登校ネットワーク交流会」を開催します。
不登校児童生徒の多様な教育的ニーズに応じたきめ細かな支援の在り方について、関係者が一堂に会して、情報交換等を行う機会を提供することにより、不登校への対応の一層の充実に役立てるという趣旨で実施するものです。
以下の要領で開催しますので、参加を希望される方は事前の申込みをお願いします。詳細は京都府教育委員会のホームページを御覧ください。
1 日時 平成23年2月24日(木) 午後1時15分?同4時40分
2 場所 平安会館(京都市上京区鳥丸通上長者町上ル)
3 内容 ○基調講演
「不登校の現状と今後の不登校対策について」
京都教育大学教授 本間 友巳 氏
○調査研究報告
「別室登校児童生徒の実態と教室復帰への取組について」
京都府総合教育センター研究主事兼指導主事 小泉 隆平
○シンポジウム
テーマ「別室登校児童生徒への対応の在り方」
4 参加者 150名程度
民間施設関係者、一般府民
5 問い合わせ先
京都府教育庁指導部学校教育課 指導第2担当
電話番号 075?414?5840
「みんなで守ろう!ハートネットみえっ子育成事業」について
平成21年度、都道府県において、初めて、ネット上の諸問題に対応するため公立の全中・高等学校を対象にネット実態調査を行いました。
その結果、すべての学校で非公式サイトが見つかるなど、ネットをめぐる三重の子どもの実態が明らかになりました。
また、個人名をあげた誹謗中傷などの問題のある書き込みには削除依頼をするなど、学校等と協働してネット被害等への対応や未然防止に取り組んできました。
今年度は、事業を保護者組織や県警察本部等を巻き込んだ実行委員会として運営し、対象も全公立小・中学校及び高等学校、特別支援学校に広げるなど、より総合的な取組となることを目指し実施しています。
具体的には、ネット実態調査に加え、児童生徒へのアンケート調査を実施し、ケータイやメール等に依存するといった、三重の子どもの課題と指導のあり方を明らかにしています。
更に、携帯電話を子どもに買い与える保護者に対しては、危険性や家庭での対応を分かりやすく伝えるため、保護者による「ネット啓発チーム」(10人5組)を養成し、保護者や子どもたちを対象とした講演会を実施しており、3月末には受講者が1,600人を超える見込みです。
今後も、三重県のネットにおける子どもの現状と課題、指導のポイントを明らかにしていくとともに、事案への具体的な対応力の向上、ネット啓発講座の充実、保護者の意識向上に努めていきたいと考えています。