いじめは、命や人権に係わる重大な問題であり、人として決して許されない行為である
滋賀県教育委員会では、県内の小学校、中学校、高等学校の児童会・生徒会代表、PTA関係団体や子ども会の代表、小中高等学校長会各代表、道徳教育・日本語指導関係教員など16名の委員からなる「いじめ対策チーム」を組織し、平成18年度より委員会議を開催しております。
いじめの未然防止と早期対応の充実を図り、いじめをしない・させない取組みが進むよう、学校、家庭、地域等における状況等について協議を行い、今後の対策に活かすことを目的としています。
本日は、本年度の会議について紹介します。 滋賀県.pdf
平成20年度「いじめ対策チーム」委員会議開催
?小中高の児童生徒、保護者、校長会代表等が委員として意見交換?
いじめは命や人権にかかわる重大な問題であり、人として決して許されない行為です。
そのため、児童生徒がそれぞれの発達段階に応じて、命の大切さや人間としての在り方・生き方を身につけ、いじめをしないさせない人間として成長していけるよう、様々なかかわりが求められています。
こうした中でいじめについての本県の状況を検討・協議するため、平成18年11月24日に県内の小・中学校、高等学校の児童会・生徒会代表、PTAや子ども会の代表、校長会代表など16名の委員からなる「いじめ対策チーム」を立ち上げ、その後毎年会議を開催してきました。
本年度は8月と1月に2回開催しました。
第1回「いじめ対策チーム」委員会議開催 (平成20年8月27日)
?各校の取組の報告、相手を思いやること?
児童・生徒の委員から、次のような各校の取組の報告がありました。
・「いじめDVD」の作成
・毎月クラスで「いいところ」を話合う「いいとこ発見日」の実施
・いじめに関する標語を作成し、優秀作品をカレンダーにして全生徒に配布した「標語カレンダー」の作成
・校内から落書きを一掃する「けしけし隊」の活動
・もしもいじめがあった場合、どのように行動すればよいかよくわかる「もしもいじめがあったら」(対応説明図)の作成。
その後の協議では、「意見をぶつけあい話し合うことは大切。ただ相手が傷つくような言葉を使ったらいじめになる。」「いじめはいっぺんにはなくならないが、少しずつ取り組むことが大切。」「相手がニコニコしていても傷ついていたということがある。相手を思いやることが大切。」などの意見が出されました。
第2回「いじめ対策チーム」委員会議開催 (平成21年1月6日)
?ネット上のいじめ、「ストップいじめアクションプラン」の一部改訂について?
まず「ネット上のいじめ」について話合いがあり、高校生から小・中学生へ「メールのように、文字だけでは気持ちは伝わらない。実際に会って話すことが大事である。」というアドバイスがありました。また、教員からは「生徒が使う『ウザイ』『キモイ』『ありえない』などの言葉は相手の反応をシャットアウトしている。非常に怖い。」という意見や母親から「子どもにケータイを持たせたことで、当初はどこにいても連絡がとれるので子どもとつながったと思ったが、実際は離れていった。家での会話も少なくなった。」との体験が語られました。さらに「『キモイ』などといった言葉は大人も使っているが、日本語ではないと思っている。日本語はもっと豊かなものである。保護者が自分の言葉を豊かにすることも大切である。」等、貴重な意見が出されました。
また、昨年度本チームで作成した「ストップいじめアクションプラン」の改訂について話し合われ、特に「『ネット上のいじめ』への対応」において、よりわかりやすくするために「相談を受けた時の対応方法」「ネットの危険性・注意事項」等、具体的な対策を追加するとともに、「いじめは絶対に許さない」「いじめられた者は絶対に守りきる」こと、児童生徒にとって安心安全な環境作りに努めること等を追加しました。
最後に、いじめや誹謗中傷は人権侵害であり犯罪行為であることから、教員・子ども・保護者等が協力していじめ撲滅に向け取り組んでいくことを確認して会議を終えました。