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日 時:平成23年8月11日(土) 10:00〜18:30
場 所:大阪府私学教育文化会館
テーマ:「関西発!リードする生徒指導」
これからの生徒指導の方向性を共に考え、関西から発信していこうと呼びかけた。
問題行動の多様化、重層化など
コーディネーター:森田洋司 会長
シンポジスト:二宮 皓 氏、新井 肇 氏
会場から出された質問や意見等
「日本の生徒指導は諸外国とは違い、生徒を丸抱えしながら指導しているが、今後の生徒指導の方向性はどうか」や「切り捨てではなく繋がりの生徒指導が必要である。どこと繋がっていくかが大切であり、学校が組織的に動くことが求められている」といった質問や意見が出された。まとめとして「学校がどのように組織していくのかがこれから問われていくだろうし、社会的リテラシーが大切である。社会に参画しながらどのように社会を作っていくかを考えていく必要がある」と締めくくった。
前半は、「馬場分校の生徒指導〜自分を大切にするということ〜」というテーマで、小上貴典氏(滋賀県立大津清陵高等学校馬場分校)から発表があった。単位制の夜間定時制高校であることから、外国籍の生徒をはじめ、多様な生徒が在籍しているため、「人間関係の構築」を柱とした生徒指導に取り組まれているという報告があった。
後半は、「教員のスキルアップと学校のチーム対応能力アップをめざして」というテーマで、廣部光保氏(滋賀県教育委員会)から発表があった。廣部氏からは、滋賀県のスクールソーシャルワーカー活用事業について報告があった。
前半は、「乳幼児からのいのちの教育について」というテーマで、三木澄代氏(環太平洋大学)から発表があった。「いのちの教育」を進めるうえで、基本的信頼を獲得すべき乳幼児期からアイデンティティを確立する青年期まで、発達段階に応じた「いのちの教育」の重要性について報告があった。
後半は、「不登校予防のための学級における居場所づくりに関する実践的研究」というテーマで、梅園晋吾氏(尼崎市立浜小学校)から、タグラグビーを基軸に「相互作用的達成感」を獲得するプログラムをとおして「関係自尊心」を高め、学級が居場所となるような人間関係づくりについて発表があった。
始めに「家庭・地域と学校が共同して育てる子どもの自尊感情や帰属感」と題して神戸市立枝吉小学校と出合小学校が、続いて「子どもの課題や問題を学校と保護者・地域が共有する取組」と題して神戸市立王塚台中学校が、それぞれ実践発表をした。小学校から中学校へ系統立てた支援の体制や地域との連携により、変革していく子どもたちの様子が印象的だった。
京都市教育委員会事務局指導部生徒指導課から実践報告があった。また、京都市子どもの規範意識を育むプロジェクトチームに関する報告、小・中・高等学校の生徒指導実践部会による規範意識に関する取組を中心に報告があった。最後に、住本克彦氏(環太平洋大学教授)からまとめ及び指導助言をいただいた。
奈良県天理市立前栽小学校から実践報告があり、規範意識を身につけるために、日頃の授業や全体集会等をしっかりと取り組んでいくこと。次に、子どもたちが自分から進んでできるように目標を掲げ、さらに、教員の共通理解を図ることにより、一層深みのある生徒指導を目指していくとの報告があった。
大阪市教育委員会事務局指導部生活指導グループから実践報告があった。子どもたちに関わる課題が多様化・複雑化ている現状を踏まえ、生徒指導上の課題を再認識し、学校の体制やスクールソーシャルワーカーとの連携をとおして、いかに一人一人の子どもたちと向き合うことができるかについて報告があった。